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Pray for Paris.

 

今回のテロ事件を知って本当にショックだった。なぜなら、今年の9月にパリへ行き、現場の近くへも行っていたから。
さっきニュースを見ていて、数年前の出来事を思い出した。

当時、大学2年生の私は一人旅でモロッコへ行ったあと空路でフランスへ向かうところだった。そんなときに、モロッコのカサブランカ市内から空港へ向かう電車内で仲良くなった男性二人。話してみたら、これから行くのはパリのシャルルドゴール空港。私もパリへ向かうところで、時間を聞いてみると偶然、同じ便だった。

“フランス人は偉そう” “言葉も通じない日本人を馬鹿にしている”

なんてことを聞いていた私は、初めてのフランス旅行はもちろん、フランス人に対しても不安を抱いていた。しかし、会話の中でその人たちに言われたのがこんな言葉だった。
『日本人は誠実で気遣いもできて清潔感もあってオシャレで素晴らしい人々だと思う。君もそうだ。だからこれからもいっぱい旅をして色んな人に日本人の素晴らしさを伝えていくべきだよ。』

まだそんなに旅慣れていない私の心に強く響き今でも残っているそのときの言葉は、旅をしていく中で強い支えとなった。

あとで知ったのが、その人たちはパリの警察官だった。最初は知らないままずっと話していたのだけど空港で警察官の場合はイミグレと併せて所持品(手錠など)のチェックなどもあり、そのあと一緒に空港ラウンジへ入れてくれたときに話された。
パリへ着いてからも市内で色々教えてくれて『私たちがいる限り、君の安全は守る。君には2人もガードマンが付いているんだよ。まるでVIPだね!』と言われた。わからないことは全て教えてくれて地方へ行くための切符を買うことすらできなかった私を鉄道駅まで一緒に来てくれて受付で助けてくれた。危険な地域も地図に書いてくれた。(警察が把握している危険マップって今考えてみたらとっても貴重!)
二人と別れたあと、ドキドキワクワクしながらも初めてのパリ旅行を楽しむことができたのは最初にこの人たちと出会えたからだと思う。

何故、ニュースを見てこの出会いを思い出したかと言うと、今回のテロ事件で現場の状況などが映されていたときパリの警察官たちが出ていたから。何千、何百とたくさんいる警察官だけどその現場にいるのではないか、大丈夫なのかと不安になってしまう。
パリでは他にもたくさん出会いがあった。あのとき一人で旅することが不安でいっぱいだった私を何度も助けてくれたパリの方々。
その人たちの温かくて優しい心に触れたからこそ、今、恐怖や悲しみを感じているのかと思うと本当につらい。
きっと、パリに友達や大切な人がいる人たちはもちろん、同じように旅の間で一時だけど、思い出に残る出会いがあった人たちは心配でたまらないと思います。

 

Pray for Paris.

祈ることしかできないけれど、心を痛めている人たちの悲しみや恐怖心が少しでも、一日でも早く癒えますように。

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